いしふくコラム

プラチナの総採掘量は、金の約25分の1!―プラチナの需要と希少性―

  • #プラチナ

2021年12月28日

あらゆる“モノ”の価値は、「供給量」と「需要量」によって決まります。
需要に対して供給が少ないと、モノの価値は上がり、需要に対して供給が多いと、モノの価値は下がります。

今回は、「供給」と「需要」の面からプラチナをご紹介します。

については、こちらの記事でご紹介しています。ぜひこちらもご覧ください

プラチナの供給

主要鉱山が南アフリカやロシアに限られているプラチナ

プラチナは、金よりもずっと希少性の高い貴金属ということをご存知でしょうか。

金の総採掘量は19万トンといわれている一方、プラチナの総採掘量はわずか7400トンで、金の約25分の1の量にしか相当しません。

また、プラチナを採掘する主要鉱山が南アフリカやロシアに限られているため、金よりも供給不安に陥りやすいのも特徴です。

2008年には南アフリカの鉱山で、採掘に必要な電力が不足したことで供給量に影響が出た結果、一時、国内小売価格が7,000円を突破しました。
主要鉱山の労働者による長期的なストライキが発生した際も、供給量減少への懸念から、プラチナ価格を押し上げる要因にもなりました。

希少性が高く、生産が限定的であるという点が、プラチナの大きな特徴といえるでしょう。

こうした生産地のローカルな事件が、世界のマーケットに影響するというのも面白いですね。

プラチナの需要

プラチナ需要の約6割が工業用途。新たな需要に期待

プラチナの需要は、約6割が工業用途で、そのうち半分がディーゼル車に搭載される触媒に使われています。

2020年のプラチナ需要のグラフ画像※参考:ジョンソン・マッセイ「PDM市場レポート2021年2月版」)


ヨーロッパでは、ガソリン車よりディーゼル車が普及しているという背景から、

「ヨーロッパの景気がよくなると自動車需要が増す=プラチナ需要が増す(価格が上がる)」
「ヨーロッパの景気が悪くなると自動車需要が減る=プラチナ需要が減る(価格が下がる)」

とされてきました。

そのため、2008年のリーマンショック時には、自動車需要減退懸念から、プラチナ価格は大きく値を崩しました。
2008年のジェットコースターのようなプラチナ価格の乱高下は、「限定的な供給」と「限定的な需要」というプラチナの特徴をまさに表しているといえるでしょう。

2005年から2020年までのプラチナ価格推移

2008年のプラチナ価格について詳しくはこちら

2016年頃から世界全体で脱炭素社会化の機運が高まってきたことで、今後のディーゼル車需要=プラチナ需要に対する期待感が薄れた結果、2021年現在、プラチナ価格は金価格に大きく水をあけられています。

新たなプラチナ需要として期待されるものとして、燃料電池車の普及が挙げられます。
燃料電池車にはプラチナを使用するため、燃料電池車が普及すれば、プラチナ価格に追い風が吹くということです。

貴金属投資をこれから始める方は、まず、貴金属それぞれの需要と供給のバランスに注目してみてはいかがでしょうか。

石福金属興業は、1930年の創業以来、貴金属総合メーカーとして、金地金(きんじがね)をはじめとする貴金属製品の製造・販売をおこなっており、
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