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いしふくコラム

【松本英毅氏】世界一多くのゴールドを保管する、NY連銀

  • #資産運用

2025年03月26日

いしふくコラムでは、読者の皆様への情報提供の一つとして、2025年より貴金属に関する四方山話や相場解説などを専門家に執筆いただきます。 専門家の深い知見に触れ、貴金属への興味・関心を持っていただければ幸いです。

今回は、よそうかい代表 松本英毅氏にコラム「世界一多くのゴールドを保管する、NY連銀」を執筆いただきました。

世界一多くのゴールドを保管する、NY連銀

執筆日:2025/03/20

NY連銀の地下には、世界各国の中央銀行の保有金が眠る

ニューヨークでゴールドと聞かれれば、真っ先に思い浮かぶのがニューヨーク連邦準備銀行(NY連銀)の地下金庫です。NY連銀は、米国の中央銀行にあたる連邦準備制度の管轄下にある12の地区連銀の1つで、マンハッタンの南側の金融街に位置しています。NY連銀の総裁は米国の金融政策を決定する連邦公開市場委員会(FOMC)の副議長を兼任するなど、地区連銀の中でも特別重要な役割を担っています。

NY連銀の地下金庫には、2024年現在でなんと6,331トンものゴールド・バーが保管されています。1ヶ所に保管されている金の量としては世界最大、金庫は地上から約24メートル、海面からは15メートル下に位置しています。昔は事前に申し込みをすることで結構簡単にこの地下金庫を見学できたのですが、2001年の911テロの後はセキュリティーが強化され、現在は学校など団体の見学のみ受け付けているようです。筆者も1990年代後半に何度か見学するチャンスがあったのですが、結局スケジュールが合わず、見ることは叶いませんでした。今にして思えば、無理をしてでも行っておけばよかったと、後悔しています。

ちなみに、6,000トンを超えるゴールド・バーの多くは米国政府が保有するものではなく、主に世界各国の中央銀行や国際機関などからの委託という形で保管されています。一方で米国の保有金は8,133.5トンで、世界最大の金保有国ですが、そのうちの約半分はケンタッキー州フォートノックスにある保管施設にあります。

このほか、ゴールドの先物が上場されている取引所(シカゴマーカンタイル・エクスチェンジ)にも、認証在庫という形でのゴールドがあります。これは先物の現受けを目的としたもので、金融機関をはじめとした取引所の清算会員がそれぞれ保管するという形をとっており、3月19日時点でおよそ1,179トンとなっています。

観光地化が進むNYの金融街

NY連銀の住所は33リバティーストリート、NY証券取引所の北側、歩いて数分のところにあります。リバティーストリートとメイデン・レーンという2つの道が合流する場所にあり、3角形のユニークな形をしています。100年以上の歴史があり、建築物としても非常に魅力的です。警備は極めて厳重で、入り口付近で動画撮影などを行っていると、警備員に呼び止められることもあるので注意しましょう(笑)。

筆者がこの辺りでブローカーとして働いていた1990年代には、株式市場や商品市場の取引終了後、取引所のトレーダーやブローカーでごった返すバーがいくつかありました。その中でもNY連銀のすぐ‘東側にあるバーには、週5-6回通っていたこともあります。証券取引所の関係者のみならず、NY連銀のスタッフやエコノミストも仕事帰りに飲みに来ていましたし、顔見知りも多かったですね。もっともNY連銀のエコノミストはやはり口が堅く、酔っ払っても重要な機密情報は教えてくれませんでしたが。

残念ながらこのバーは新型コロナのパンデミック以降、店を閉めてしまいました。金融取引の電子化が進み、必ずしも取引所に来る必要がなくなったことから、こうした「取引所のブローカー御用達」のバーに対する需要はなくなってしまったのでしょうね。だからといって、街全体が衰退してしまったわけではありません。最近は観光地化が進み、新しいレストランやお店も増えてきています。東京でいえば、証券取引所のある日本橋兜町にお洒落な店が多くできているのと、通じるところがあるのかもしれません。

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