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いしふくコラム

【小菅努氏】韓国中央銀行、13年ぶりの金準備購入あるか?

  • #貴金属投資の基礎知識
  • #金

2026年08月19日

いしふくコラムでは、読者の皆様への情報提供の一つとして、2025年より貴金属に関する四方山話や相場解説などを専門家に執筆いただきます。 専門家の深い知見に触れ、貴金属への興味・関心を持っていただければ幸いです。

今回は、マーケットエッジ代表 小菅努氏にコラム「韓国中央銀行、13年ぶりの金準備購入あるか?」を執筆いただきました。

韓国中央銀行、13年ぶりの金準備購入あるか?

執筆日:2026/08/18

韓国中央銀行も金準備購入か?

韓国中央銀行は8月3日、韓国取引所(KRX)、韓国預託決済院(KSD)などと協力して韓国国内で生産された輸出用の金を購入する体制を構築したと発表しました。韓国では非鉄金属大手のLS MnM、高麗亜鉛が銅や亜鉛の精錬を行っていますが、その過程で副産品として金も生産されています。年間40~45トンの生産のうち、国内で消費されない4~5トンが輸出に回されていますが、これを韓国中央銀行が購入する計画です。

韓国中央銀行は2013年2月に20.0トンを購入したのを最後に、13年以上にわたって金準備の規模を据え置いていました。しかし、世界的に準備資産を分散するニーズが高まる中、金準備政策の強化が必要との判断に傾いた模様です。2025年10月、ロンドン地金協会(LBMA)の会合で、韓国中央銀行の準備資産部門の責任者が、金準備の購入再開を中期的に検討していることを明らかにしていましたが、それが一段と具体化に向かって進んでいるとみて良いでしょう。

2025年に金準備を増強した国は30ヵ国に上っていますが、大規模な購入を行っている国は限られています。10トン以上の購入を行ったのは7ヵ国のみです。こうした中、韓国の金準備高は104.4トンと規模は大きいものの、準備資産に占める金の比率は6月時点で3.1%と極めて低い水準にあるだけに、大規模購入を行う余地があります。なお、2011~13年の3年間で合計90.0トンを購入した実績があります。

韓国国内に金準備を保有したいニーズも

また、4~6月期には初めて金上場投資信託(ETF)を約2.1トン相当購入していたことも明らかになりました。こちらは金準備としての金購入ではなく、通常の準備資産の運用の一環であり、通常の中央銀行の金購入とは性質が異なります。しかし、金に対する関心の高まりからは、金準備増強に向けた動きは着実に進んでいることが窺えます。早ければ年内にも、13年ぶりの金準備増強が報告される可能性があります。

なお、韓国中央銀行はこれまで金準備をロンドンで保管していましたが、国内生産分の購入については、そのまま国内で保管する予定です。近年、金準備についてはその規模と同時に、どこに保管するのかも重大な関心事になっています。これまでは、利便性の高さからロンドンやニューヨークでの保管が一般的でしたが、韓国中央銀行は一定量の金を国内で保管する必要性も意識しているとみられます。これも、ロンドンなど国際市場での調達ではなく、韓国国内で生産された金を購入する計画が策定された一因ではないでしょうか。

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