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いしふくコラム

【松本英毅氏】人種のるつぼ、ニューヨークならではのゴールドショッピング

  • #貴金属投資の基礎知識

2025年04月23日

いしふくコラムでは、読者の皆様への情報提供の一つとして、2025年より貴金属に関する四方山話や相場解説などを専門家に執筆いただきます。 専門家の深い知見に触れ、貴金属への興味・関心を持っていただければ幸いです。

今回は、よそうかい代表 松本英毅氏にコラム「人種のるつぼ、ニューヨークならではのゴールドショッピング」を執筆いただきました。

人種のるつぼ、ニューヨークならではのゴールドショッピング

執筆日:2025/04/18

まずは、ユダヤ人街でリッチな気分を

4月に入っても最高値更新を繰り返し、勢いが止まらない金相場ですが、ここNYでも金に対する投資意欲は強まっています。では、ニューヨーカーはどこで金を買うのでしょう?今回は金の宝飾品を買うならここという。買い物スポットをご紹介します。

人種のるつぼとよばれるニューヨーク、金製品を買うのにも、民族色が強く表れます。宝飾品でまず思い浮かぶのが、マンハッタンはミッドタウン、47丁目の5番街と6番街の間にあるユダヤ人街です。ここは別名、ダイヤモンド街(Diamond District)とよばれており、宝石商がずらりと軒を並べていることで有名なのですが、宝石だけではなく、金の宝飾品も販売されています。ユダヤ人は長い間自分たちの国を持たず、世界中に離散して暮らしていました。流浪の民と呼ばれている所以です。そのため財産を所有する手段として、お金を宝石や金製品に変えて常に身に着けておくという知恵が生まれたとされています。

ただし、このダイヤモンド街はロックフェラーセンターのすぐ南側という場所柄、観光客向けのお店が多く、価格設定もかなり高めとなっています。店構えも、いかにも高級店といったところが多く、冷やかしだけで気軽に入るのには、少々気が引けるかもしれませんね。もちろん値引き交渉にはいくらでも応じてくれますので、商売上手のユダヤ人相手に丁々発止とやってみるのもまた楽しいでしょう。

チャイナタウンの宝飾店は、周囲とのギャップが面白い

次は、マンハッタンを少し南の方に下がってみましょう。地下鉄に20分ほど乗って、キャナル・ストリートという駅で降りると、そこは中国人の街、チャイナタウンです。中国は金の最大の消費国ですから、当然チャイナタウンにも金の宝飾品を売るお店が並んでいるというわけです。ここはミッドタウンにくらべると、かなり雑多な印象が強いところです。屋台で野菜や軽食が売られているすぐ横で、宝飾品を売るお店が並んでいる光景は、初めて見ると違和感も強く、かなりの衝撃を受けるでしょう。

価格設定は、やはりその分低めとなっているところが多い印象を受けました。もちろん、金の価値は変わりませんから、この場合の価格の差は、宝飾品にする際の加工賃などの付加価値を、どれだけつけるのかという部分で生じてきます。ただし、相手が観光客とみれば、割高な値段を吹っ掛けてくる可能性は高いですから注意して下さい。チャイナタウンといえども、全てが割安というわけでは決してありません。

マンハッタンを離れても、金を買えるところはあります

最後に、マンハッタンを少し離れてみることにしましょう。ミッドタウンから地下鉄で30分ほど行った、クィーンズ区にあるジャクソンハイツという街にも、金の宝飾品を売る店が並んでいます。ここはインドやパキスタンなど、南アジアの国の人々が多く住むところです。インド人の金に対する思い入れは相当なもので、消費量は中国に次いで世界第二位です。婚礼の際や祭礼シーズンの贈答品として、金製品が多く選ばれることは有名です。

ここはインド人街だけあって、地下鉄の駅を降りると辺り一面にカレーの美味しい香りが漂っており、それだけでお腹が空いてしまいます。そして、ターバンを巻いた男性や、サリーを着た女性を、当たり前のように見かけることができる街でもあるのです。販売店の数からいえば、恐らくユダヤ人街やチャイナタウンよりも多いのではないでしょうか。ウインドウのディスプレーも派手で、見ているだけでも贅沢な気分を味わうことでできます。

このほか、ブルックリン区のベイリッジという街にも、数は少ないですが金製品を売る店があります。この辺りにはアラブ系の住民が多く住んでおり、金は富や権力の象徴として、あるいはイスラム教における重要なアイテムとして尊重されてきました。

ちなみに、アメリカで売られている金は、多くが宝飾品への加工に向いている14金です。18金もないわけではありませんが、数は圧倒的に少ないと考えておいたほうがよいでしょう。

金は世界中の何処に行っても価値は不変であり、わざわざニューヨークで金を買う意味は、正直なところそれほどないでしょう。それでも、こうした民族的な背景を色々と思い浮かべながら、不敵な笑みを浮かべる販売員さんと価格交渉をするのは、ここでしか得られない経験になると思います。

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