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いしふくコラム

【松本英毅氏】ニューヨークのゴールドストリートに、行ってきました

  • #貴金属投資の基礎知識

2025年05月28日

いしふくコラムでは、読者の皆様への情報提供の一つとして、2025年より貴金属に関する四方山話や相場解説などを専門家に執筆いただきます。 専門家の深い知見に触れ、貴金属への興味・関心を持っていただければ幸いです。

今回は、よそうかい代表 松本英毅氏にコラム「ニューヨークのゴールドストリートに、行ってきました」を執筆いただきました。

ニューヨークのゴールドストリートに、行ってきました

執筆日:2025/05/18

ニューヨークの通りには、由来があるものも多い

今回のニューヨークの通りのお話です。マンハッタンの通りの名前と言えば、真っ先に思い浮かぶのはフィフスアベニューやブロードウェイ、そしてウォールストリートでしょう。フィフスアベニューは、文字通りマンハッタンを南北に結んでいる主要道路のうち、東から数えて5番目の通りという意味です(厳密には若干違いますが・・・)。ちなみに、マンハッタンでは南北に延びる道路をアベニュー、東西を横切る道路をストリートということが多いです。ブロードウェイは劇場街として有名ですが、本来は広い道、目抜き通りという意味で、米国のほぼ全ての都市に存在します。そして金融街で有名なウォールストリートは、この地に最初に入植してきたオランダ人が、外敵からの防御のために気づいた城壁に沿った道ということで、ウォールストリートと名付けられました。

ニューヨークのゴールドストリートには、意外な由来がある

このように、ニューヨークには様々な由来を持った名前の通りが存在するのですが、その中にはもちろん、ゴールドストリートもあります。場所はマンハッタンの南の端、金融街の中で、3月にご紹介したニューヨーク連銀のすぐ東側です。私もこの通りの存在を知った時には、場所柄もあっててっきりこの辺りに金の取引所があったために名前がつけられたと思っていたのですが、実際にはそうではありませんでした。金融街の東側にあたるこの地区は、当時一面の麦畑だったようで、ちょうどこの通りからマンハッタンの東側を流れるイーストリバーを眺めると、麦の穂が実る時期には一面黄金色の景色が広がったというのが、道の由来だそうです。ニューヨークにはもちろん、現在も金の先物を扱う取引所が存在しますし、ニューヨーク連銀の地下深くには莫大な量の金塊が保管されていますが、ゴールドストリートとはたまたま近くにあるだけで、まったく関係がない通りだということです。

実際のゴールドストリートは、名前の印象からは程遠いところ

さて、実際のゴールドストリートなのですが、実はその名前の印象とは似ても似つかない、どちらかというとうっそうとして汚く、ちょっと足を踏み入れるのがはばかられるような通りなのです。道幅も狭く、昼間でも薄暗いですし、通りにお店もほとんどありません。最近は治安も格段に良くなりましたが、それでもやはりニューヨーク、人通りの少ない時間帯は、なるべく避けるのが賢明な場所でしょう。

金融街を出発点として周りにゴミが散乱している通りを北に向かって歩いていくと、古いレンガ造りの建物が目に入ってきます。エクセルシオール・パワーカンパニー・ビルディングというビルで、1888年に建設された、最古の商業用発電用に建てられたものだそうです。その後住居用ビルに転換され、2016年にはニューヨーク市のランドマーク(歴史的建造物)に指定されています。周りの雰囲気が悪すぎるのが難点ですが、ゴールドストリートを訪れた際には、このビルだけは見ておいたほうがよいと思います。

その後更にゴールドストリートを進んでいくと、急に道幅が広くなり、それまでとは打って変わった明るい通りに変わります。そこから東側を見てみると、イーストリバーに向けてなだらかな下り坂になっており、その先にはサウスストリート・シーポートという商業施設があります。もちろん今は見る影もありませんが、その昔はこのあたりが一面の麦畑だったのかと、歴史に思いを巡らせてみるのも良いかもしれませんね。

ゴールドストリートの入り口、少し入っていくのも怖い感じ
お世辞にも綺麗とは言えない通りです
エクセルシオール・パワーカンパニー
フルトンストリートまで出てくると、急に明るくなる
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