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いしふくコラム

【小菅努氏】イラン戦争を受けて変わる銀投資

  • #貴金属投資の基礎知識
  • #銀

2026年04月15日

いしふくコラムでは、読者の皆様への情報提供の一つとして、2025年より貴金属に関する四方山話や相場解説などを専門家に執筆いただきます。 専門家の深い知見に触れ、貴金属への興味・関心を持っていただければ幸いです。

今回は、マーケットエッジ代表 小菅努氏にコラム「イラン戦争を受けて変わる銀投資」を執筆いただきました。

イラン戦争を受けて変わる銀投資

執筆日:2026/04/14

イラン戦争で太陽光パネル向け銀需要は拡大するのか?

2026年2月28日にイラン戦争が勃発しました。イランはホルムズ海峡を封鎖し、原油・石油製品には過去最大規模の供給ショックが発生しています。金融市場はもちろん、経済活動にも大きな混乱が生じています。貴金属投資の視点では、1)株価急落などで損失を被った投資家の投げ売りの有無、2)地政学リスクの高まりを受けての貴金属に対する投資需要拡大の有無、3)各国金融政策見通しと米金利・ドル相場への影響、4)景気減速による産業関連や宝飾向け需要減退の有無、などが主な論点になりそうです。

それに加えて銀投資に限定すると、原油や天然ガスといった化石燃料への依存度を抑制していく動きがどの程度の広がりを見せるのかも重要です。今回のイラン戦争では、外国(特に地政学環境が不安定な地域)からのエネルギー調達には、大きなリスクが存在することが確認されました。当面は、エネルギー調達先の分散化によってリスク軽減を進めることになりますが、同時に原油や天然ガスではなく、国内生産が可能な再生可能エネルギーへの需要シフトの動きも加速しやすい環境になっています。

銀は太陽光発電用のパネルを製造する際の主要材料の一つであり、The Silver Instituteの調査(World Silver Survey 2025)によると、2025年の銀の産業用需要6億7,740万オンスの内、太陽光発電関連は1億9,570万オンスを占めたと推計されています。再生可能エネルギーは多岐にわたりますが、既にエタノールやバイオディーゼルなどのバイオ燃料の増産に向けた取り組みは各国で始まっています。こうした中、今回のイラン戦争が太陽光発電関連の銀需要の拡大を促すかどうかも、向こう数年にわたる銀投資の重要な論点になりそうです。焦点は、焦点は、各国のエネルギー安全保障政策が「調達先分散」で止まるのか、「再エネ投資の上積み」に踏み込むのかです。

軍需は銀需要を押し上げるのか?

一方、銀は軍事産業においても重要物資になっています。高導電性、耐アーク性、高耐食性などが、過酷な環境下で使われる軍事装備で重用されています。軍事機密になるため詳細な需要規模の把握は困難ですが、電気・電子部品、ろう付け・はんだ、その他といった産業用需要の一部が、軍事産業用需要を構成しています。

例えば、レーダー、電子機器、火器管制、通信装置、ミサイル軌道・制御回路などの接点材料として、銀は使用されています。1箇所あたりの使用量は少ないものの、使用箇所が多いため、積み上がると大きな規模になる可能性があります。また、ミサイル、魚雷、発射装置、航空機、潜水艦などでは、銀亜鉛電池を使用しています。電圧が安定し、小型でも大容量で寿命が長いため、高い信頼性が求められる軍事産業や医療機器で採用されやすくなっています。

近年、世界情勢の不安定化、特に米国の防衛戦略の見直しを受けて、欧州やアジア地区を中心に各国で軍備増強の動きが活発化しています。こうした中、イラン戦争が軍事産業における銀需要の拡大を促すのかも注目されます。

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